2014年6月2日月曜日

2014/5/12 末続仮置き場見学会およびお話会 ご報告

 さる5月12日(月) ICRPのジャック・ロシャールさん、福島医大の宮崎真先生、京都女子大学の水野義之先生をお迎えして、末続北部衛生センター内の仮置き場見学会と、その後、場所を末続集会所に移してお話会を行いました。
 北部衛生センター内では実際の保管の様子と、線量が実際にどれくらいあるのか測定して、確認してみました。
 集会所に場所を移してのお話会では、区長から週に2回、末続地区の役員が交代で測定している仮置き場の線量の報告が行われ(置き場内7カ所をそれぞれ5回測定して平均値を出すため、毎回半日かかりになると言われていました。)、その後、個別の相談などのお話がでました。
 ちょうど山菜の時期ということもあり、話題の中心は、山菜のことになりました。
 去年測って確認したところと同じところのものは今年はどうなのだろうか、基準値以下だったけれど、数値が検出されたものをご主人は食べると言うけれど、奥さまは食べさせたくなくて、夫婦喧嘩になってしまう、などというお話がでました。
 皆さん、心配な食品は測れば良い、ということはよくご存知で、ほとんどの方が自分で測定に持って行かれていました。
 しかし、問題は、山菜のように少量しかとれないものを、毎回毎回測定に持っていくのは大変であること、また、いくら測定しても、測定したものそのものを食べるわけではないので、不安が残るという点でした。
 こうした問題については、WBCを受ければ実際に摂取した量がわかります、とのお返事に、会場に来ていた皆さん、大きく頷いていました。

 これまでに既にWBCを受けているため、とても積極的で、自分は山菜を食べたいから、WBCを今度もぜひ受けたい、次はいつ測定するの、とのリクエストをいただいたので、またWBC検査をする機会をセッティングすることにしました。
 今食べた山菜は7月頃までにWBCで測定すれば、どの程度摂取したか、あるいは、摂取していないのか見えるはず、と宮崎先生からアドバイスをいただいて、その日程で現在調整しています。
 食品測定についても、皆さんすっかり馴染んでいらっしゃる様子でしたし、また、測定に振り回されるのではなく、測定を自分たちの生活に活かすやり方が根付きつつあることに、とても心強く感じました。
 地区の方から自発的な声があがるようになったこと、そして、「山菜を食べたいから、WBCを受ける」と明るい声での要望をいただけたことが、今回のなによりの収穫であったと思います。

 さて、今回は、ノルウェーからの訪問団9名に加えて、ICRP関係者、行政関係者、ボランティアさんなど、ゲストが総勢20名を越える大人数となりました。
 末続の皆さんは目を丸くしていらっしゃって、ちいさな集会所で、少し窮屈な思いをさせてしまったかもしれません。
 けれど、集会所の雰囲気はとても明るく、みな、関心を持ってきて下さっていることがわかる、熱気ある雰囲気でした。
 それぞれ、まったく異なる国、背景、専門の人たちですが、皆さん、力になりたいと思って来て下さっていることが、ほとんど初対面の人間だらけの会場の雰囲気を不思議に明るく、一体感のある、やわらかいものにしていたように思います。

 これで劇的になにかが変わるわけでないのですが、事故から3年を経て、こうした多種多様な人たちが互いの気持ちを持ち寄る場をつくることができたことは、個人的には、とても嬉しく思いました。
 あの場においでくださった皆さん、あの場を作ることを支えて下さった皆さん、心から感謝のきもちをお伝えしたいと思います。
 ありがとうございました。

今回の収支報告

(お土産代が多いのは、ノルウェー訪問団などゲストの方へのお土産のためです。)

昼食代 11,460円
お土産代 57,096円
インク・紙代 6,542円
送料 4.352円
交通費 42,810円
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合計 122,260円


おまけ

ロシャールさんが5月が誕生月だったということで、前日の夜、みんなでケーキでお祝いしました。

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